山中や急傾斜地の建設工事現場では、物資や機材の運搬が大きな負担になる。これを解消するためのシステムとして採用されているのが運搬用モノレール。文字通り鉄骨骨組みの上に1本のラック付きレールを敷き、その上をエンジン付き車両と運搬車両が進んでいく仕組みだ。内田産業は、創業当時はみかんなど農作物をモノレールで運搬する業務を行っていたが、技術開発により運搬能力を向上させ、「超大型モノレール運搬システム」の製造・施工を専業とするようになった。現在は国内30カ所以上の工事現場で同時にモノレールを敷設し稼働させている。
モノレールは最大45度の勾配で敷設することができ、運搬能力は最大5トン。山中や林間で作業道路を建設する場合に比べると伐採面積を大幅に減らすことができ、工期も短くて済む。また、急傾斜地では落石などの危険があるが、モノレールによる迅速な物資運搬により落石防護ネット設置もでき、労働災害の低減にもつながる。工事現場のサステナビリティには必要不可欠な存在だ。
――サステナブル経営において大切にしていることは何ですか。
「自分たちの製品で社会課題を解決し貢献したい」を経営理念として標榜しています。経営方針では「お客様の課題解決をできるような製品・サービスを提供し続ける」として顧客と社会の「困りごと」の解決を徹底しています。モノレール運搬システムという本業そのものが環境負荷低減と労働安全向上を通じたサステナブルなものです。そして社会と自社のサステナブル経営をつなぐ軸になっています。生産性を上げ、無駄なものは作らない。投入する経営資源の中で最大限成果を得ることを突き詰めれば省資源、省エネルギーにつながる。常にそこを意識しています。
――社会貢献のフィードバックはどのように「見える化」していますか。
顧客アンケートを実施することにより意見や要望を「見える化」し、今後の業務に生かしています。顧客から感謝の言葉があった場合にはそれを全社員にフィードバックします。社員が「顧客と社会のためになった」と実感でき、自らの存在意義とビジネス価値を感じることができる貴重な機会です。
――経営者として大切にしている点は。
徹底するのはお客様や社会の「困りごと」を解決することに尽きます。それが経営の柱です。常にお客様の課題解決を追求していればビジネスは行き詰まらずサステナブルなものになります。経営者として今後も強く意識し行動します。
〈本社〉京都市南区久世東土川町200-44
〈代表者〉代表取締役 内田晴久
〈従業員数〉約50名
〈事業概要〉「超大型モノレール運搬システム」の製造・施工